こっそり続編
こっそりとアドベントの続編を書いてみるをやってみる。
今回は本の感想。図書館で借りて来て、1回延長して、計1か月かけて読んだ大著、それがこれだ!
割と個人的に興味のある?ナチスもの。意外というか、結構この手の本は世の中に多いものです。
大体においてナチス(第三帝国モノ)は、ヒトラーが民需を復活させてドイツの経済復興をし、ヒトラーのヨーロッパ征服の野望の元に、機械化された軍隊で、フランスを力づくで占領。そのあと領土的野心でソ連さんにもちょっかいをだしたら、冬将軍に負けちゃって、敗北。アメリカ軍がどんどん攻めてきたから、負けちゃいました。という筋書きかなあって思います。
軍関係ならゲーリングとかがでてきたり、オカルトまたは東方ならヒムラー 、政治宣伝ならゲッペルス、そして軍需経済ならシュペーアがちょろっと出てきたり。アウシュビッツとかでてきて、なんか、ヒトラーの妄想よくわかんないとかなって、ドイツ軍のジェット機とかでてきて、最新鋭だったのなあ。(シュトロハイム氏の出番?)ってなって、やっぱりナチスってダメだったよねっていうオチとか。
そんなことないんやで。実際はこうやったんや!
というのを力説してるのがこれ。まあ、ヒトラーの妄想については、わかんないと言ってるのは、この本でも同じだけどね。
内容は、ドイツの経済面から見たら、全然そんなことないんだというのが、戦前からこれでもかとデータを繰り出してひたすら書き続ける作者。その上、本の初めの方に、「てめえら、手ぇ抜いて読もうなんて考えんなボケ!きっちり最初から全部読め!(意訳)」って書いてある硬派なので、一所懸命読みました。
まあ、面白い本です。確かにあんまりない?アプローチだし、シュペーアをボロクソに書いてる本ってあんまり見ないですよねえ。結局シュペーアも偶然そうなったデータを並べて「俺ってスゲェェェ!」って言い、戦後「僕知らなかったんですぅ」ってシラを切った人物と化しています。ゲーリングとか型落ちの戦闘機を大量生産して資源を浪費してるとか。ヒムラーやシュペーアにとって、アウシュビッツは実はそんな意味もあった?とか、生存圏の考え方の危うさとのカラミ。ヒトラーのソビエト侵攻は「お腹が減っていたから」とか。機械化されたドイツ国防軍は、輸送用に馬を75万頭使ってた?とか。Uボートは各地の工場で分割して作って、ドックでつなげて作る画期的な生産方法をやったけど、実際つないでみるとつながらなかったとか。V2ロケットは悲惨な状況で生産してたとか。あと色々盛りだくさん。
ヒトラーも第一次世界大戦の前線の経験考え方はある程度は有効だったのかもしれないですが、軍需や経済はもう一つだったんだなあって。仕方ないけど。
結局はドイツは資源も人も無いので負けたんだ、という事にもなるらしいです。正義がうんぬんはまあ、言うまでもない?んでしょうがねえ。
纏めると、
長い本です。じっくりと読むには面白いです。新しいナチス感が芽生えるでしょう。ただ、本の末尾の解説?にもあるように、
今までのナチス感をぶっ壊す
という意気込みが凄すぎて、ちょっと行きすぎじゃないのか?と思えるポイントもあったりします。
こっそり続編なので、本日はここまで。
という事で返却期限が今日なので、今から返しに行ってきます。